クイルズ/QUILLS

Director:フィリップ・カウフマン
Cast:ジェフリー・ラッシュケイト・ウィンスレットホアキン・フェニックスマイケル・ケインビリー・ホワイトローパトリック・マラハイドアメリア・ワーナー
時はナポレオン体制下。サド侯爵は猥褻文書頒布の罪で逮捕され、シャラントンの精神病院に入院させられた。しかし、金の力とクルミエ神父の好意を逆手に取って特別待遇を手に入れたサド侯爵は、執筆にいそしんでいた。そして、精神病院で働くある人物の手により彼の原稿は出版物として、世の中で出回っていた。それを聞いたナポレオンは激怒し、コラール博士を精神病院に送り込んだ・・・。


マルキ・ド・サド侯爵の晩年を描いた作品です。名前は超が付くほど有名ですよね。好色、男色、サディズムの性癖を持つ彼の晩年って悲惨なものだったのですね。詳しくは知らなかったので、興味深かったです。ただ、この映画でのサド侯爵は好色が中心でサディズムに関してはほとんど描かれてないです。だから、激しくスプラッター的な映像がないのは良かったのですが、実際よりも表現の自由に一生を捧げた人的な描かれ方をしてました。変人で頭のおかしい人って感じなんですよね。だって、あの描き方ではソフト過ぎますよ。どちらかと言うと、クルミエ神父の壊れ方の方が残酷過ぎです。
サド侯爵を演じたのはジェフリー・ラッシュ。なんかこの人の演技って、いつもオーバーな感じですよね〜。だんだん、鼻に付いてくるんですよ。気持ち悪いし。それに比べてホアキン・フェニックスは静かでストイックな感じが滲み出てました。5年位前の作品なので、今より太ってなくて良い感じでしたよ。ケイト・ウィンスレットはきれいなんだけど、それだけって感じですかね。ヴァージンだけど、かなり俗っぽいってなんだかわからん役所だったので仕方ないかもしれないですが。
しかし、一番の好色はコラール博士の若い妻だと思うんですよ。いくら、現実を知らないからってあの豹変ぶりは素質がないと出来っこない。いつの時代も世の中って皮肉なものなのですね。

2006/03/21

クイルズ〈特別編〉 [DVD]