ヴァン・ヘルシング/VAN HELSING

Director:スティーヴン・ソマーズ
Cast:ヒュー・ジャックマンケイト・ベッキンセイルリチャード・ロクスバーグデヴィッド・ウェンハム、シュラー・ヘンズリー、ウィル・ケンプ、エレナ・アナヤ、シルヴィア・コロカ、ジョジー・マラン
時は19世紀のヨーロッパ。バチカンの秘密組織からドラキュラ退治の命を受けたモンスターハンターヴァン・ヘルシングは、トランシルバニアに向った。その地で代々ドラキュラと戦って来たヴァレリアス一族の末裔であるアナ女王と出会い、共にドラキュラ抹殺に挑む。

スティーヴン・ソマーズ監督だけあって、展開は最初からめまぐるしくラストまで突っ走っている感じ。ただ、途中で中だるみはありますが退屈過ぎるって事もありませんでしたね。
私は「ハムナプトラ」シリーズの様な明るい冒険活劇を期待していたのですが、この作品は結構シリアスでした。映像は一貫して暗いです。ドラキュラやフランケンシュタインの映画なので明るい方が変ではありますが。
最新のVFXを駆使した映像はとっても見ごたえがあり、3人のドラキュラの花嫁が空を飛んでるシーンには圧倒されました。ドラキュラの花嫁やアナ女王の兄が狼男に変身するシーンもかなり凄かったです。モンスター映画が嫌いな私でも凄いと思えるのですから、好きな人にはたまらないのではないでしょうか。
ヒュー・ジャックマンが全く教授に見えなくたって、そんなものは瑣末な問題です。この映画はリメイク作品なので、教授の設定には最初からしていないのかも知れませんけどね。
ラスト手前までは良かったのです。手に汗しながら観てました。しかし、ラストのドラキュラとウルフマンに変身したヒュー・ジャックマンが戦うシーンで、私は思いっきり白けましたよ。ここで、ドラキュラが勝ってしまうとタイトルが「ヴァン・ヘルシング」ではなく「ドラキュラ」になってしまうので、はなからヒュー・ジャックマンが勝つのは子供でもわかる事。だからヒュー・ジャックマンが勝つ事に対して文句があるのではなく、勝ち方に文句があるのです。
だって、飛んだり跳ねたり投げ飛ばしたりしながら白熱した戦いをアピールしていたにも関わらず、ヒュー・ジャックマンちょこっと噛んだだけでドラキュラは負けちゃうのですよ。そりゃないですぜ。そんなんで勝てるのだったら、あの白熱ぶりはパフォーマンスだったのかと思いたくもなります。
それまでは3人も女を囲ってハーレム暮らしをしてるのに、それに満足せず途方もない野望を持ったドラキュラが憎らしかったのですが、可哀想でなりませんでした。あんな死に方したら死にきれんだろうに。それこそ怨みつらみで蘇ってきそうな気がします。
ラストはこの手の映画にあんな結末を用意しているなんて考えてもいなかったので、ちょっと衝撃的でしたよ。
2005/01/05
ヴァン・ヘルシング コレクターズ・エディション [DVD]