スパイ・バウンド/AGENTS SECRETS/SECRET AGENTS

Director:フレデリック・シェンデルフェール
Cast:モニカ・ベルッチヴァンサン・カッセルアンドレ・デュソリエ、シャルル・ベルリング、ブルーノ・トデスキーニ、ナイワ・ニムリ、リュドヴィック・シェンデルフェール、エリック・サヴァン

 実話を基にしたスパイ・サスペンス。女スパイ、ドミニク・プリウールが実行した〝虹の戦士号爆破事件〟の全貌と普通の生活を望む葛藤を描いた作品。

予告は非常に面白そうだったのに。張り切って前売り券まで買って先着順でスパイの必需品?のボールペン&ドライバーセットを貰って喜んでいたのに。ドライバーなんかこれっぽっちも出てこないでやんの。
 これ

こんな物が出てくると期待している時点で、スパイを馬鹿にしている気もしますが。
スパイ映画なのに、のろ〜い映像のオンパレード。いくら実話を基にしてるからって言っても、もうちょっとスリリングな感じを出さないとつまらん。こちらだって機関銃ぶっ放して破壊しまくって火薬炸裂の様な、どこまでも派手な映画を期待している訳じゃないのですよ。それでも、ちょっと位のドキドキ感は欲しいじゃないですか。だってスパイ映画なんだから。
この映画は〝スパイ活動そのもの〟に重きを置いているのではなく、その活動に携わった人間の心模様と内幕に重きを置いているので、かったるいのは仕方がないのかも知れない。それなら、それに徹すればいいじゃないですか。爆破のシーンなんて必要ないですよ。それ位の潔さが欲しいと思いませんか。なのに、中途半端にアクションとか入れたがるから、観客に期待を持たせるから(それもあんな予告編で)こちら側としたら、否応なしにスパイアクションモードになっちまうのですよ。
だいたい、危機感があんまり感じられない。船を爆破する時だってほんわかムードだし、ドミニクが空港で捕まった時もそれで?ぐらいの感じだったし、刑務所に入れられても切迫感はないしね。
モニカ・ベルッチの能面みたいな表情がほんわかムードを醸しだしているのかな。この映画では何時も同じ顔をしてましたよ。〝実話と自白を基に〟なので、彼女が死なないのは初めからわかってる事。だから捕まっても〝どうせ助かるんでしょ〟と思ってしまうこちら側の安堵感を吹っ飛ばす位の仕掛けを期待した私が馬鹿だったに違いないです。
2005/02/13
http://www.spybound.jp/opening.html