下妻物語

Director:中島哲也
Cast:深田恭子土屋アンナ宮迫博之篠原涼子阿部サダヲ岡田義徳小池栄子矢沢心荒川良々生瀬勝久本田博太郎樹木希林
ロココ様式のロリータファッション命の少女と、特攻服を着て原チャリをぶっ飛ばす田舎のヤンキー少女との友情をコミカルに描いた作品。
茨城県下妻市に引越してきたロリータ女子高生桃子。マイペースで我が道を進む彼女は周囲から浮きまくっていた。そんな彼女はある事がきっかけで、田舎のヤンキー娘イチゴと出会う。

ビバ!ジャスコ
かなり面白い映画でした。久しぶりに腹抱えて、涙流しながら大笑いしました。最初は深田恭子が出ていると聞いただけで観る気もしなかったのですが、なんだか評判が良くてさらに友人に〝お前が好きそうな映画だぞ。お前の好きな生瀬勝久も出演してるし〟と勧められて、観ようと決意した時には上映が終わっていました。そうなると是が非でも観たくなるのは人間の心情でしょ?仕方がないのでレンタルが始まるまで待っていたのですが、その初日には全部レンタル済み。10本ぐらい置いてあったのに。その後もどうもめぐり合わなくて。やっとレンタル出来た次第です。
深田恭子のあまりの棒読み演技にびびり、停止を押してしまう所でしたが我慢して良かったです。あれが彼女の真の演技力なのか知らないですけど、観ていると違和感が全く無くなってしまうのですよ。そこまで見越して演技しているのか、それともCM界の鬼才中島哲也監督が凄いのか。しかし、最後の豹変する深田恭子を観てもやっぱり棒読みだったので、あれぐらいの演技力なのでしょうね。
田舎のヤンキー娘を演じているのは土屋アンナ。私はこの映画で初めて彼女の存在を知りましたが、今でもヤンキーしてんじゃないの?と思うぐらいの演技でした。水と油の彼女達が出会い、その間柄が友情にまで発展していく過程は笑いなしでは観れません。ストーリーはいたってシンプルです。ただの友情、お涙頂戴物語もコミカルさとテンポの良さとで描くとこんなに面白い映画になるのですね。〝ベタ〟を何処までも貫くと笑えないB級作品になったりするのですが、この映画はそうじゃない。一角獣の龍二や桃子の父親なんかは、ベタの王道の様な描かれ方をしているのに純粋に大笑い出来るのは監督の腕もさながら、彼らの演技力があってこそですよね。当に適材適所。
唯一、文句があるとすれば生瀬勝久。「トリック」を見て以来、〝ズラデカ矢部〟の大ファンな私。別に生瀬勝久が好きなのではなくて、〝ズラデカ矢部〟が好きなのです。で、友人は〝ズラデカ矢部〟みたいな演技をしている生瀬勝久〟と言ったに。全然、違うじゃないですか。パチンコ屋の変なズラ被った歯抜けの親父ですよ。それも1シーンしか出てこないじゃん。観終わった後に文句を言うと〝だからズラ被ってただろ?〟ですって。確かにズラは被ってましたよ。でも、それだけじゃないですか。でも、映画が面白かったから許してあげますよ。私ってなんて大人なんだろう。そうでもないですか?
御意見無様

2005/04/09

下妻物語 スタンダード・エディション [DVD]