コンスタンティン/CONSTANTINE

Director:フランシス・ローレンス
Cast:キアヌ・リーヴスレイチェル・ワイズ、シア・ラブーフ、ジャイモン・フンスー、マックス・ベイカー、プルイット・テイラー・ヴィンス、ティルダ・スウィントン、ギャヴィン・ロズデイル、ピーター・ストーメア
人間界に来る悪を退治する為に戦い続ける孤独な男、コンスタンティン。一方、ロサンジェルス市警のアンジェラは、敬虔なクリスチャンだった双子の妹が自殺をした事に納得が出来ずに、調査を始めていた。コンスタンティンは世界の異変を感じており、アンジェラの話を聞き彼女と一緒に調査を開始する。


期待していたより面白かったです。もっと特撮シーンやアクションシーンが多いと思っていたのですが、思ったより少なかったです。どうしても〝あの「マトリックス」のキアヌが〟と宣伝しているので、あのキアヌを想像してしまうのですよ。すると、おのずとあのワイヤーアクションなんかも期待してしまうのはしょうがない事じゃないですか。それに、この映画でも人間の為に身を削るダークヒーローなのだから余計に被ってしまうでしょ?私って単純なので。
しかし、原作がコミックとは思えない。天使と悪魔が戦う内容はありふれたテーマだけれども、それに宗教観が加わり何をもって〝善〟とするのか、キリスト教に対する大罪、イエスの救いなんかも盛り込んであってなかなか高尚な映画になってます。ただ、それらの内容が盛りだくさんなので全てが中途半端な感じになっている事は否めません。映像を重視するか内容を重視するか。この映画の場合はどちらが欠けてもつまらない。難しいですね。
キアヌ演じるコンスタンティンってネガティブシンキングの塊かと思っていましたが、そうでもない。己の魂の救済を求めて戦う姿は前向き。それでも、やっぱり全てが受動態。でも、嫌でしょうね。こんな役回り。特殊な能力があるばっかりに、他人よりも困難な道を選ばなければならない。他人を救っても自分が救われるかどうかわからないのに。そりゃあ、不遜な態度にも出たくなりますよ。それでも、神を信じて地獄には行きたくないと切実に願っているのが切ない。

2005/05/01

コンスタンティン