レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語/LEMONY SNICKET'S A SERIES OF UNFORTUNATE EVENTS

Director:ブラッド・シルバーリン
Cast:ジム・キャリーメリル・ストリープエミリー・ブラウニングリーアム・エイケン、カラ・ホフマン、シェルビー・ホフマン、ティモシー・スポールビリー・コノリールイス・ガスマンキャサリン・オハラジュード・ロウ
裕福なボートレール家の幼い三姉弟妹は幸せな生活を送っていた。ある日、三人が浜辺で遊んでいる時に自宅が全焼して、両親が焼死してしまう。身寄りの少ない三人は親戚オラフ伯爵に預けられる事になったが、オラフ伯爵の狙いは彼らの莫大な財産だった。

末っ子サニーがとても愛らしいです。

サニーの特技は何でも噛むこと。そして子供特有の言葉にならない宇宙語を喋る(発する?)のですが、その言葉に対するサニーの心の声が面白かったです。妙にマッチしていて笑えましたよ。この子がいたから、退屈だった中盤もなんとか寝ずに乗り切る事が出来ました。演じているのは双子のカラ&シェルビー・ホフマン。機嫌の良い方を使って撮影したらしいです。

ストーリーは子供向けのよくある童話。原作は〝不幸のオンパレード〟のうたい文句で世界中でベストセラーになったらしいですが、映画はたいした事はなかったです。ただ、あくまでも児童書なので〝不幸〟の内容にも制限があるので、単調になってしまうのは仕方ないかな。それに関しては映画よりも原作の方が面白かった。
だって、映画ではどのシーンもジム・キャリーの変装ばっかりでつまらない。彼の演技が退屈なのではなく、先の展開が読めるので「又、お前か」と思ってしまうのですよ。だんだん彼のオーバーな演技が鼻についてくる。〝不幸のオンパレード〟がウリなので、こういった展開にならざるを得ないのは納得出来るのだが、映像って受動的なのでイメージを膨らまさなくてもダイレクトに入って来る利点はあるけれども、そのイメージに囚われてしまうでしょ。だから、どれも〝ジム・キャリー〟で食傷気味になってしまう。
だからと言って悪い事ばかりじゃなく、あの一貫して暗く冷やかな映像は原作そのものを良く表現していたと思います。ティム・バートンの青の世界を黒に変えたような感じですかね。すいません。説明がへたくそで。

2005/05/17

レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語